吟じます。
ウイキで調べものをしていると~
文章のなかにちょっと興味がある単語があったのでさらにそのリンク先に飛び~~
ってなことを繰り返してどんどん違うページに進んでいってしまうことにより~~
あげくの果てに、「あれ?おれ最初なに調べようと思ってたんだっけ?」ってなことになる~~
あると思います。
さて、今日のお題は民事訴訟法170条2項です(また重箱のスミつつき系です(^^;)ゞ)
通常の口頭弁論では証拠調べについて制限がないのが原則です。
しかし弁論準備手続きでは可能な証拠調べが「文書の証拠調べ」に限定されています。
なんで証人尋問とか、他の証拠調べができないかの理由なんですが、以下のように覚えるといいと思います。
たとえば、原告が貸した金返せよという訴えを起こしたとします。
この場合、原告としては「金銭の授受」と「返還約束」「返還時期の合意」「その返還時期の到来」を主張、立証する必要があります。
それに対して、被告の方としては争い方として、「いやそもそも金受け取ってない」とか「受け取ったけどあれはもらったもの」とか「原告に対して売掛金あるからそれで相殺する」とか「確かに借りたけどもうとっくに時効」とかいろいろ難癖をつけてくるわけです トリャァ!!(*゚д゚)_/☆(*゚□゚)ウヒッ!!
それに対してまた原告が再抗弁としてうんうぬんかんぬん。。
貸し金の請求とかなら事件はあまり複雑にならないと思うので、例として不適切かもしれませんが( ̄∇ ̄*)ゞ上記のような事例で被告がそもそも「金銭の授受」がない。つまりお金を受け取ってないという主張をしてきたとします(; ̄ー ̄)
でもそんなときに原告はさっと被告名義への振込み記録がある自分の通帳を見せれば被告としてはぐーのねも出なくなります
ヾ(・ω・o) ォィォィしらばっくれてんじゃねーよ。
書証というのは調べるのが簡単かつ証明力が高いですからね。
弁論準備手手続きは非公開のこじんまりとした部屋で行われますが、そんなときでも文章くらいならさくさくっと調べることができます。
弁論準備手続きは争点を整理するのが目的なので、金銭の授受みたいに簡単に認定できるところはさくっとやっちゃって、相殺とか難しい争点が生じそうなところの話し合いを入念につめていくべきです
(※あくまで金銭授受が簡単に認定できて、相殺は複雑な論点が生じたという事件が前提です。全ての事例がそうというわけではなく、あくまで説明上の一例です。念のため。逆に金銭の授受がすごいおおもめにもめ、相殺はさくっと両者納得ということだってありえるわけです。事件はケースバイケースであり、実際の裁判はもっと複雑怪奇だと思います)
だから弁論準備手続きでもそのようなややこしいいんねんを封鎖するためにも「文書の証拠調べ」くらいは認めてあげようと。
これに対して他の証拠調べ、たとえば「証人尋問」とかは大変です。
わざわざ忙しい証人さん呼んできて
(,,゚Д゚)∩ 「宣誓しまっす! われわれは正義に誓ってうそ偽りなく本当のことをここに誓い、そしてなんとか、うんたらかんたら」
とかから始まって主尋問やら反対尋問が続き。。
面倒でおおごとな証拠調べははちゃんと口頭弁論という公開の場でやるべきなんです。
こじんまりとした非公開の場でやるべきことではない。
あくまで争点の整理をするにあたって、無駄な争点を減らせるような簡易な証拠調べだけ例外的に認めてあげようと。こう覚えると忘れにくくなると思います。
ただ弁論準備手続きでも「証拠の申出」は文書に限らず、何でも申請できます。
これは証拠調べを具体的にやるというのではなく、単なる証拠調べをしてほしいという申出ですからね。
具体的には申し立て内容を書いた紙を裁判官に提出するだけなんで、弁論準備手続きでも制限する必要がないという事だと思います。
証拠調べとその申出はなんとなくこんがらがりやすいところなので、明確に分けて覚えるといいと思いますよ(゚∇^d)