みなさまおつかれさまです(^^*)
昨日はのりぴーの保釈のニュースがすごかったですね~。
私事で恐縮ですが、高校のときによくのりぴーの歌聞きながらクラブで汗を流し、青春を謳歌したもんです(遠い目)
今は世間の目もあるしすぐにというのはなかなか大変でしょうが、早く復帰してまた元気な歌聞かせてほしいです。応援してますよー (*^ー^)ノ
ところで昨日話題になった「保釈」は刑事訴訟法に根拠規定があります。
ということで司法書士の試験とは全然関係ないんですが、まー飲み屋での話しのネタくらいにはなるかもなので今回はこの保釈についてうんちくをたれたいと思います(^^*)
通常刑事手続きは犯人みつけたら
という流れになります(拘留された被告人が保釈される率というのは実際はあまり高くないみたいですが)
で、1の逮捕は最初に逮捕した公務員が誰かにもよるんですが、マックスで72時間、2の被疑者拘留ではマックスで20日(ただし重大犯罪で例外あり)しか被疑者を拘束できないんです。
そして被疑者を確保してから72時間+20日=23日以内に検察官は起訴するかしないかを判断し、もしその期間内に起訴しなければ被疑者を釈放しなければいけないように刑訴法で定められています。
起訴もしないのに身柄を拘束するのは人権侵害はなはだしいですからね( ̄へ ̄|||)
これが上記の表でいうと3までの流れです。
で、今回問題になった「保釈」というのは実は1の逮捕の段階や2の被疑者拘留の段階では認められていないんです。
まー身柄拘束されるっていってもマックスで23日間しか無理ですからね。保釈まで認めんでもええんじゃなかろかという事かと思います。
条文なんですが、刑訴法207条1項
この207条でいうところの「拘留」は起訴されたあとの被告人拘留ではなく起訴される前の被疑者拘留の話です。
しかし保釈に関する規定は被告人拘留に関する裁判所の権限がないといってるので、言いかえれば、起訴前の逮捕や被疑者拘留の段階では保釈できないという事になります。
なんかものごっついややこいつくりの条文なんですが。
だからのりぴーもどんだけ苦痛だったとしても23日間は保釈請求ができず、刑事施設で我慢しなければいけなかったわけですね。
このあとは実は民訴と構造がほぼ同じです。
民訴と刑訴は一緒に勉強すれば1.5倍の勉強量ですむといわれるゆえんです。
原告は検察官、被告はのりぴーという構図でどちらの主張が正しいかを裁判で争うわけです。
実際は執行猶予がつくといわれているので、この事件でのりぴーが今後身柄を拘束されることはないでしょう。
あと余談ですが、「逮捕」というのは警察が被疑者を取り調べるためにやってるやってるように思えます(特にドラマなんかを見てると)
しかし逮捕の本来の目的はそうじゃないんですね。
被疑者が逃亡したり証拠を隠滅するのを防止するために逮捕や拘留をしているというのが刑事訴訟法上の建前です。
あくまで取り調べは捜査官がついでにやってるものです
でもドラマとか見てると取調べのために逮捕してるように見えますよね
なんか最初はガンガン人権無視派の刑事が
「ごらーとっととはけや!!」
とかいってびびらせたあとに人情派の刑事にバトンタッチ。
「兄ちゃんすまんなー鼻息あらい刑事で
どや、カツ丼でも
食うか」
とか言ってあめとムチで交互に攻めてくるみたいな(;´Д`)
でもよくよく見ると実際は逮捕でなくて強制を伴わない任意同行をさせた上で取調べしてる例が多いんです。
しかしこのような任意同行の段階で被疑者が取り調べに応じる義務はないんです。
もちろん逮捕したうえで取調べをすることも出来ますが、そのような段階にまで至った場合でも被疑者が取調べに応じる義務があるかどうかについては争いがあります。
逮捕を認めた本来の目的は上記のようにそんな警察の取調べのためのものではないですからね。
それだけ被疑者の保護は刑訴法上厚いというということだともいえます(o ̄∇ ̄)o
とかなんとかかんとか全く司法書士に関係ない話でしたが、ちょっとのりぴーの事件に触発されて長々と書いてしまいました。
ではでは皆さまよき週末をお過ごしください~(((o ・`∀・´)ノ